もうすぐ四年生になる由良。
由良は、なかよしだった理子ちゃんやノンちゃんと、ちょっとしたことで気まずくなってしまいます。
そんな由良が、春休みをおばあちゃんの家ですごすことになりました。
おばあちゃんの家には、DVDもゲームもありませんが、窓からはスナメリの泳ぐ海が見渡せます。
ある日、由良は、スナメリの観察を続けている大崎さんという女性に出会います。
はじめは、スナメリのことなど興味のなかった由良でしたが、水族館でスナメリを間近に見た時から、しだいに心を動かされていきます。
なかなか笑うことのできなかった少女の心の変化が、みずみずしく描かれた心温まる物語。